前に車で後ろから

煽られて、その日はとても気分が悪かったから、
車を降りて話つけようと思ったら、カギをかけてでてこないので、
ドアを殴り続けてたら、前を向いたまま涙を流し始めたおっさんがいた。
だるくなったので、それ以上はなにもしなかった。
いまそのおっさんが店に来たよ。
「おい」と呼ばれたのでいったら、ぼそっと「早く来い」とかいった。
「領収書よこせな」ともいった。
あ、またこの辺に多い甘えボクちゃんオヤジお客様かと思って、
よく顔を見たらそのおっさんだった。
おっさんもこっちに気がついたみたいで、「あ」とかいって目を合わさなくなった。
そのあとは、「あ、すいません」「は、それでけっこうです」と敬語になった。
こういう一貫しない態度がいちばん腹が立つ。でもお買い上げありがとうございました。
俺はもちろん仕事だから、いまの自分にできる精一杯の愛想で応対させて頂いたけど、
そんなにビビりはいるならもっと他人に優しく生きればいいのにと思う。
そうすれば、他人だってビビらさないで優しくしてくれるのに。
(それでもビビらそうとするヤツは遺伝子のレベルで消したほうがいいと思う。
そういうヤツってのは地球に発生した最初の生物の段階で、
しなくてもいい分裂でできてしまった超失敗作だから。)
この辺の人って不思議。なんか同じ県内でも特に文化というか風習というか、
そういうのが違う気がする。
優しい人ばっかり損かぶってるし・・・。
やっぱりあの日、ドアぶっ壊してでも殴っちゃえばよかったかな。