分かりきったことだろうけど

面接の時、面接官が複数いる場合はそれぞれ役割を決める。
きつく当たる人、事務的に応対する人、優しく接する人。
面接する側としては面接を受けに来た人の適性や本音が知りたいから、
それなりに試行錯誤して本音を引き出す。
さんざんきつく当たったところでほろりとさせて弱音をはかせたり、
優しく接してから急にきつく当たってはったりを見破ろうとしたり。
そこで完全に見抜けるわけもなく、
多少の適性の不利や本音の部分で弱いところがあったとしても、
あとは経験でカバーしていくしかない。
技術職の場合、特に本人の適性と続ける意志が必要で、
一見来るもの拒まずに見えても、中に入ってから徹底的にそこを試される。
で、
同じ技術職でもある程度の経験を積み腕を養えばそれなりに食えるものと、
どんなに経験を積んでも食えない可能性が大きいかなり特殊なものとに分かれる。
後者の場合、とっとと適性や意志を見抜かないと、
経験が全く役にたたない可能性も大きく、
そのうえ非常に特殊な技術なので他につぶしがなかなかきかず、
食えるようになる前に本人が自滅してしまう。
だから、
一番最初の面接時には本人に見込みがあろうとなかろうと
とことん死ぬほど辛く当たる。
たとえば、
あくまでもたとえばの話だけど漫画の出版社の場合の話を聞いたことがある。
会社が小さければ抱える漫画家の数も当然少ない。
何年かして本人が自滅しかけたとき、救う手立てがない。
これが大きい出版社であれば抱える漫画家も当然多く、
その漫画家さんたちのアシスタントとしてそれまでの経験が活かせるように、
そしてある程度食えるようにもすることはできるだろうけど。
だから小さい出版社ではとにかく最初は徹底的に辛く当たることがあるそうだ。
それで2回、3回と同じ編集者を指名して持ち込んでくるくらいでないと、
意志が続かないだろうと。
なるほどなあと思った。